幸せのちから、 The Pursuit of Happyness、 2006年、 アメリカ
ホームレスから実業家になった実在の人物の半生をモデルにした映画。
原題の “happyness”のつづりは、本来は “happiness” ですが、映画の中で子どもを預けている託児所の落書きが「iがy」になっています。
また、その日本語訳は「幸福の追求」という意味で、『アメリカ独立宣言』にある言葉です。
“We hold these truths to be self-evident, that all men are created equal, that they are endowed by their Creator with certain unalienable Rights, that among these are Life, Liberty and the pursuit of Happiness.”
『われわれは以下のいくつもの真実を自明のものと考える。すなわち、すべて人は平等に造られ、創造者によって、生命、自由、および幸福の追求を含む奪うことのできない一定の権利を与えられている。』
以下より引用(英語、日本語ともに)
データベース『世界と日本』
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所
[文書名] 1776年7月4日、大陸会議におけるアメリカ13連合諸邦すべての一致した宣言(アメリカ合衆国独立宣言,アメリカ独立宣言,米国独立宣言)
[備考] 翻訳 田中明彦
「幸せのちから」としてしまうと、主人公の成功は『幸せ=幸運』によってもたらされたものと誤解されないかと思います。
”Pursuit of Happiness” は『幸福の追求』です。 “Life & Liberty” は創造主から与えられたものですが、”Happiness” は与えられない、『Pursuit=追い求め』る必要があるという意味です。
主人公は幼い子供を育てながら、必死に新しい仕事を得ようとします。住むところを追われて、ある場所で、親子で一夜を過ごさなければいけなかったとき、涙が彼の頬をつたいます。それでも、親子で幸せになるために、寸暇を惜しんで勉強をして、営業をして、成績を上げ、大きな会社の正社員となります。
この映画での『幸福』は、高給取りになることやお金持ちになることではなく、親子いっしょに安全な場所で安心して生活ができることであり、子どもの未来を考えられるゆとりを得られることではないでしょうか。
「生命、自由、そして幸福の追求という奪うことのできない権利を人は創造主から与えられた」という独立宣言の考え方は、『日本国憲法』にも影響を与えました。
<<第三章>>
第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
インターネットで、公開済みの映画をいつでも鑑賞できるようになりました。感動の後ろにあるものを深く知ることで、感動はさらに増幅することと思います。
