著者 安野光雅 童話屋 2001年発行
本のタイトルは、福沢諭吉翁の「学問のすすめ」の一節ですが、内容はそれ以外のことにも多く触れています。
中学の英語の教科書に載っているキング牧師の演説 ”I have a dream.”
リンカーン大統領のゲティスバーグ演説
福沢諭吉翁の「学問のすすめ」
それぞれの内容や本書に取り上げられているエピソードについては、きわめて有名なので、断片的にでも知っている人は多いと思います。
しかし、巻末の <「天は人の上に人をつくらず」関係の年表> を見ると、アメリカの自由・平等と日本のそれらが、あざなえる縄のごとく並行して人々の手に渡り、権利(人権)となっていたのがわかります。
どの国にも、それぞれの歴史があります。国民の「世の中、なんか変だぞ」という思いが、国の体制を変えていくきっかけになります。そして新しい国の形を作ることができたのなら、後戻りをしてはいけない、という考えから、新しいルールが作られます。
江戸時代の反省、そこには西洋の先進性への脅威もあったと思いますが、欧米から学べることを学び、新しい国の体制と憲法を作りました。
しかし、その憲法のもとで、日本人は『欧米に負けない国になろう』という思いが強かったのでしょうか、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦(日中戦争、太平洋戦争)と「軍事力で負けない国」を目指してしまいました。
そして、昭和20年(1945年)8月15日敗戦。
もう同じ過ちを繰り返さないという強い思いから、「日本国憲法」は生まれたのだと思います。
以下、『日本国憲法』からの抜粋です。ほんの一部です。(旧かなづかいのみ修正)
<前文>の冒頭
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれら の子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
<第二章> 戦争の放棄
<<第九条>> 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
<第三章> 国民の権利及び義務
<<第十一条>> 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。
<<第十三条>> すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
<<第十四条>> すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
歴史を学び、「なぜ、そうなったの」、「だから、どうしたのか」を考えること、過去から現在へのつながりを知ること、それらを皆さんには忘れずにし続けてほしいと願っています。
「勉強って・・・どうしてしなきゃいけないの」のひとつの答えだと思います。
