大学でどう学ぶか

書籍や映画

濱中淳子 著 ちくまプリマー新書

目次に目を通せば、結論は2つ。
「アウェイの世界に飛び込む」と「教員を活用する」である。

著者が早稲田大学で現在は研究を行っている所以で、インタビューや調査対象はほとんどが早稲田の学生さんと思われる。E(エリート)大学としているが。

上記2つの結論が出たところで、「学(校)歴の効果をどう読むか」について語られている。
『学歴』= タテの学歴:高卒・短大卒・学部卒・修士卒といった “どの程度の教育年数を経験しているか” の意味
『学校歴』= ヨコの学歴:〇〇大学△△学部卒といった “進学先の選抜性の程度を含む” ようなもの

本来、学歴と言えば前者の意味であるが、就職活動の時から社会に出ても、出身大学というのはとかく話題に上る。どこかの市長さんもそれで市政が止まってしまっているようだが。そして、大学進学率が5割を超える今、「大学生の能力・資質がどの大学で学んだかによって差が開き、本人の努力以上のものがあるのではないか」といったところに帰結してしまう。

将来、何をやりたいか? 大学で何を学びたいか? どこの大学に入りたいか? どこの大学に入れそうか? つまりは「志望校」を検討中の高校1年2年の皆さんが読むのに、ちょうど良いタイミングの内容だと思う。高校3年生・浪人生の皆さんは、受験が終わったら、入学までのひとときに読んでおくと良いと思う。

内容や結論の受け止め方は読む人それぞれ異なってくるだろう。だが、大学選びをするときに読んでほしい一冊である。

タイトルとURLをコピーしました