絹田村子、小学館フラワーコミックα
吉田大学、理学部数学科(大学院は数学研究科)の学生さんたちの日々ありそうなことが描かれています。モデルは京都大学であることは明々白々。主人公の建部くんを中心に学生5人がとてもユニークで、京大の個性や数学を学ぶ人たちの特性が伝わってきます。
高校までに学んできた算数・数学と、ここで解説される大学で学ぶ数学がまったく別世界のものに思える読者も多いと思います。主人公建部くんは、並外れた記憶力で大学入試までは通用したものの、大学での初回の数学の講義で挫折してしまう。わかるなあ~。中高と学ぶにつれ、数学は「理解して解く」から「解法を覚えて解く」に、どこかの段階で変わる。最後まで「数学を理解できる」能力を持っている学生さんが、数学の研究の世界に身を捧げるのでしょう。
数学のことはさておき、どちらかと言えば、お坊ちゃまお嬢様学生さんたちの学生生活と、京都のお人たちのいけずなところを充分楽しめる作品です。
ところで、タイトルは「数学であそぼ」ではなく「数字であそぼ」です。なぜ、 “数学”ではなく“数字”なんでしょう。誰か教えてください。
